まだ文字が読めないお子さんと!親子で遊べるボードゲーム選びとおすすめ
文字が読めない小さなお子さんと、一緒に遊べるものを見つけるのは楽しい時間です。絵本を読んだり、おもちゃで遊んだり。そんな毎日に、ボードゲームを加えてみるのはいかがでしょうか。
「ボードゲームって、ルール説明とか、文字を読むものが多いのでは?」と感じるかもしれません。確かに、文字が多く使われるゲームもあります。しかし、小さなお子さん向けに作られたボードゲームの中には、文字を一切使わず、絵や形、色、直感的なアクションだけで遊べるものがたくさんあります。
この記事では、まだ文字が読めないお子さんと親子で一緒に楽しめるボードゲームの選び方と、おすすめのゲームをいくつかご紹介します。
なぜ文字が読めなくてもボードゲームを楽しめるのか
文字が読めない時期のお子さんは、視覚や聴覚からの情報、そして実際に手を動かす体験を通して物事を理解します。小さなお子さん向けのボードゲームは、この発達段階に合わせてデザインされています。
- 絵やアイコンでのルール説明: ルールブックに文字が少なく、絵や図で手順が説明されているものがほとんどです。親御さんが絵を見ながら伝えることで、お子さんも視覚的にルールを理解しやすくなります。
- 視覚的なコンポーネント: ゲームに使用する駒やカード、ボードなどが、鮮やかな色やかわいらしい形をしているため、それ自体がお子さんの興味を引きつけます。
- 直感的なプレイ: 「サイコロを振って駒を進める」「同じ絵のカードを集める」「積み木を崩さないように積む」など、操作がシンプルで直感的に理解できるゲームが多くあります。
これらの要素により、文字が読めなくても、ゲームの目的や遊び方を感覚的に掴むことができます。
文字なしボードゲームの選び方
まだ文字が読めないお子さんと遊ぶボードゲームを選ぶ際は、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 絵柄やデザイン: お子さんが好きそうな動物や乗り物、色遣いのゲームは、それだけで興味を持つきっかけになります。実際に手に取って、コンポーネントの質感やデザインを確認することも大切です。
- ルールのシンプルさ: 親御さんが一度説明すれば、お子さんがすぐに遊び始められるくらい簡単なルールであるかを確認しましょう。複雑な駆け引きが必要ないゲームが適しています。
- プレイ時間の短さ: 小さなお子さんは集中力が長く続きません。1ゲームが10分~20分程度で終わるゲームなら、飽きてしまう前に最後まで楽しむことができます。
- 得られる効果: 単に楽しいだけでなく、色や形を認識する、数を数える、記憶する、バランス感覚を養う、といった知育的な要素が含まれているかどうかも選ぶ際の参考になります。
おすすめの文字なしボードゲーム紹介
ここでは、文字が読めないお子さんでも親子で一緒に楽しめる、いくつかのおすすめゲームをご紹介します。
1. 『ワニに乗る?』(HABA)
様々な動物の木製コマを、揺れるワニの上に順番に積み重ねていくバランスゲームです。
- 遊び方: 順番に動物コマをワニの上に積んでいきます。崩してしまった人が負けです。
- 文字要素: なし。絵柄と形状のみ。
- 魅力: 積み上げるというシンプルなアクションですが、どこに置くか、どの動物を選ぶかでバランスが変わるため、スリルと戦略性があります。手先の器用さや集中力が養われます。親子で協力してどこまで積めるか挑戦するのも楽しいです。
- 親子での様子: 「次はぞうさん」「ここなら落ちないかな?」など、お子さんと相談しながら積む様子が見られます。崩れてしまった時の悔しがる顔、うまく積めた時の達成感など、感情表現も豊かになります。
2. 『ミミィ』(AMIGO)
可愛い動物の絵が描かれたカードを使った、いわゆる神経衰弱ゲームです。
- 遊び方: カードを裏返して並べ、順番に2枚めくります。同じ絵柄が出たらそのペアを獲得できます。最終的に一番多くペアを集めた人が勝ちです。
- 文字要素: なし。絵柄のみ。
- 魅力: シンプルなルールで、小さなお子さんでもすぐに理解できます。記憶力が重要なゲームですが、大人顔負けの記憶力を発揮することもお子さんにとっては自信につながります。可愛い絵柄も魅力です。
- 親子での様子: 「このうさぎさん、どこだっけ?」「あ、さっきそこにいた!」など、親子でヒントを出し合ったり、笑い合ったりしながら遊べます。記憶力が伸びてくる様子を実感できるかもしれません。
3. 『色の階段』(HABA)
カラフルな階段を上っていく、すごろくのような要素を含むゲームです。サイコロの目と、階段の色に対応する石の色を合わせながら進みます。
- 遊び方: サイコロを振って出た色と同じ色の石を、階段の一番下から順番に置いていきます。自分の色の石を一番上まで早く置けた人が勝ちです。
- 文字要素: なし。色と数(サイコロの目)のみ。
- 魅力: 色の識別や対応を遊びながら学べます。シンプルなルールで、初めてのすごろく系ゲームとしても最適です。運の要素が強いので、小さなお子さんでも大人に勝つチャンスがあります。
- 親子での様子: 「赤が出たね!」「階段の赤はどこかな?」など、色の名前を覚えたり確認したりしながら遊べます。サイコロを振る時のワクワク感や、石が進むことへの喜びを共有できます。
ボードゲームが親子の時間にもたらす価値
文字が読めない時期にボードゲームで遊ぶことは、単にゲームを楽しむだけでなく、親子のコミュニケーションを深める素晴らしい機会となります。
- 同じルールを共有する: 一緒にルールを聞き、一緒にゲームをすることで、親子の間に共通の体験と話題が生まれます。
- 言葉以外のコミュニケーション: 絵やジェスチャーでゲームの状況を伝えたり、感情(嬉しい、悔しい)を共有したりすることで、言葉だけではないコミュニケーションが生まれます。
- 成功体験と失敗体験: うまくいった時の喜び、失敗した時の悔しさなど、様々な感情を親子で共有し、それらを乗り越える経験は、お子さんの感情の発達にとって非常に重要です。
- 「楽しい」という感情の共有: 何よりも、親子が一緒に心から笑い、「楽しい」という感情を共有できる時間が、家族の絆を強くします。
まとめ
まだ文字が読めないお子さんにとって、ボードゲームは絵本やおもちゃと同じように、視覚や触覚を使って世界を広げる遊び道具です。そして、親御さんにとっては、お子さんの成長を間近で感じ、共に楽しい時間を過ごせる貴重なツールとなります。
今回ご紹介した以外にも、文字をほとんど使わずに楽しめるボードゲームはたくさんあります。お子さんの興味や成長に合わせて、様々なゲームに触れてみるのも良いでしょう。
ボードゲームを通して、お子さんと一緒に笑い、考え、成長する時間をぜひ大切にしてください。